築４５年木造２階建てアパートの改修である。既存は風呂なし、和式便所、畳敷きの1ＤＫが８室あった。 耐震改修を契機に外壁改修、断熱改修、そして現代のニーズに沿った内部改修を行った。バス、洋式トイレ、独立した洗面スペースをもった1Ｋタイプと1ＤＫタイプの２パターンを計画した。 ２階部分は、既存の天井を取り払い、新しく勾配天井とし、既存の梁を見せて空間を広く取り、軽量鉄骨やＲＣ造にはない木造の良さを感じることのできる空間とした。 近隣には、大学があるため、ワンルームマンションが数多くある。どこも同じような間取りで、周辺に新しく学生アパートができると、 家賃を下げて対抗するといった築年数のみで競争するシステムから脱却するため、ここにしかない特徴的な内部空間をつくることをオーナーと共に目指した計画である。